単利・複利〔初心者のための投資用語解説〕

単利・複利とは?
「単利」と「複利」は、資産運用で得られる利息(利益)の計算方法の違いを表す言葉です。
投資・資産運用でも使いますが、借金の利息でも使用される言葉です。
結論からお伝えすると、資産運用においては、期間が長くなるほど複利のほうが単利よりも大きな利益を生み出すため、一般的に複利運用が推奨されます。
単利
「元本だけ」に対して、利息がつく計算方法です。
- 特徴
運用期間中、利息が計算される元本は常に一定です。 - 利息の受け取り
発生した利息は元本に組み入れられず、別途受け取るか、満期時に元本と合わせて受け取ります。 - 資産の増え方
利息=元本×年利×期間 で計算されます。
常に元本だけに対して利息が付くため、資産の増え方は緩やかです。
長期での資産運用では複利に劣ります。
【計算例】元本100万円を年利5%で3年間運用する場合(単利)
1年目: 100万円 × 5% = 5万円の利息
2年目: 100万円 × 5% = 5万円の利息
3年目: 100万円 × 5% = 5万円の利息
3年後の利息合計は5万円×3=15万円
複利
「元本と、そこまでに得た利息の合計」に対して利息がつく計算方法です。
運用で得た利息を元本に組み入れ(再投資し)、その合計額を新たな元本として運用します。
つまり、「利益が利益を生む」仕組みです。
- 特徴
利息が計算される元本が、期間が経つごとに増えていきます。 - ‟複利効果”がある
利息が利息を生む仕組みになるため、「複利効果」と呼ばれ、長期的に資産を効率よく増やすことができます。 - 資産の増え方
運用期間が長くなるほど、利息の額が雪だるま式に増加し、資産の増え方は加速します。
【計算例】元本100万円を年利5%で3年間運用する場合(複利)
1年目: 100万円 × 5% = 5万円の利息。新しい元本は 100 + 5 = 105万円。
2年目: 105万円 × 5% = 5.25万円の利息。新しい元本は 105 + 5.25 = 110.25万円(110万2,500円)
3年目: 110.25万円 × 5% = 5.5125万円の利息。
3年後の利息合計は5万円+5.25万円+5.5125万円= 15.7625万円(15万7,625円)
▼もっと知りたい方はこちら!複利効果の「72の法則」
ちなみに借金の場合、‟複利”だと借金が雪だるま式に増えるという意味になります。
借金の利息は一般的には単利計算ですが、返済が遅れた場合の遅延損害金(延滞金)は複利に似た計算になることもあるので、注意が必要です。
重要度:★★★★★
この知識の有無で、将来の資産状況が変わると言っても過言ではないほど、強力なメカニズムです。
単利と複利の見分け方
投資商品を見て、これは単利か?複利なのか?
投資家にとって重要なのは、単利と複利の計算式を覚えることではなく、自分の選んだ金融商品がどちらの仕組みかを見極めることです。
一番わかりやすいポイントは、
運用で得られた利息(収益)が元本に組み入れられて再投資されるかどうかです。
再投資されてそうなら複利型ですし、元本の金額ベースでの利息計算になっていそうなら、それは単利型である可能性が高いでしょう。
単利ってダメなの?
複利効果は、運用期間が短いと単利との差はわずかですが、10年、20年といった長期になるとその差は非常に大きくなります。
とはいえ、単利がダメと言う話ではありません。
単利の良い点は以下の通りです。
- 単利の方が、短期間で利息を受け取ることができます。
利息を生活費に充てたい。というような場合は、特に単利が向いています。 - そもそも短期間での運用の場合は差はあまり出ません。
というわけで、短期での運用向きというだけです。
結局は、資産運用の考え方・計画次第
実際のところ、自分の資産運用のポートフォリオの考え方・組み方次第で、複利・単利を使い分けるのが良いでしょう。
単利型の商品でも、運用の仕方を少し工夫するだけで「複利効果」は得られます。
- 単利型の投資信託の場合、分配金を自動的に再投資する設定にする。
- 単利型が多い債券の場合、利息を再投資する。
などです。
『みんなの年金』は単利型商品ではありますが、短めの期間で償還されるため、返って来たお金を再びファンドに出資するサイクルを保つことで、実質年利回り8%の恩恵を受けながら、‟複利効果”を実現可能です。
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